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夫婦はお互いどの程度まで家事・育児に参加できるのか事前に相談しておくことが大事だと思います。

農林水産省 動物検疫所 成田支所 旅具検疫第2課 獣医師

出身大学:
東京大学
卒業年次:
平成25年3月
現在の所属:
農林水産省 動物検疫所 成田支所 旅具検疫第2課 獣医師

卒業後現在までの略歴

H25年4月
農林水産省採用(獣医系技官)1年間は各地で研修
H26年1月
大学・職場の同期の女性(同じく獣医師)と結婚
H26年4月
現在の部署(動物検疫所 成田支所 旅具検疫第2課)に配属
H27年10月
妻が第1子出産
H28年11月
育児休業(本人)
H30年4月
職務復帰

公務員になった経緯を教えてください。

大学入学時は小動物臨床の道に進みたいと考えていましたが、獣医学を学ぶ中で様々な進路があることを知り、ペットの飼い主だけでなく、広く国民全体のために仕事ができる公務員の仕事に興味を持ちました。
また、獣医師免許を活かすことができ、なおかつ様々な動物と関わることができる動物検疫所の仕事に就きたいと考え、国家公務員試験を受験することを決めました。

仕事の内容を教えてください。 

動物検疫所は、海外で発生している家畜の病気を日本に侵入させないよう、または日本から海外に病気を広めることのないよう、輸出入される家畜(犬や猫も含む)、畜産物について検査を行っている機関です。
全国の空港や港などに支所・出張所があり、様々な業務があります。現在自分が所属している部署は成田空港を出入りするお客さんのペットの犬猫、携帯品として持ち込まれる畜産物の検査を担当しており、実際の検査やお客様とのやりとり(電話やメール)が日々の主な仕事です。
また、空港を利用するお客様などに対して動物検疫を知ってもらうための広報活動にも力を入れています。

どのような点に仕事のやりがいを感じますか?

犬猫の輸出入に関する検査は狂犬病を侵入させないため、日本では厳しい規制を課しており、手続きも複雑です。我が国以上に厳しい規制を課している国もあり、輸出手続も大変な場合があります。
国によって異なる制度をしっかり説明し、無事に手続きを終えて問題なく入国・出国していただけたときは「頑張ってよかったな」と思うときがあります。

仕事と育児の両立において、印象に残っているエピソードを教えてください。

子供が1歳になってから2歳で保育園に入るまで、育児休業を取得しました。自分の育休取得中は妻の配属先が激務で残業も多いところだったので、いわゆる「ワンオペ育児」になりそうなときもありましたが、家にいるときは育児や家事を協力してくれることも多かったので、なんとか乗り切れたかなと思います。現在は妻が保育園への登園、自分がお迎えと、協力して家事・育児をしています。

これから獣医師を目指す学生さんや、現在活躍中の女性獣医師のみなさんに伝えたいメッセージをお願いします!

男女共同参画社会の実現が世の中のキーワードとなっていますが、家庭では夫婦の協力が不可欠です。仕事と家庭のバランスをとるために、夫婦はお互いどの程度まで家事・育児に参加できるのか事前に相談しておくことが大事だと思います。